禁煙外来
1箱以内なら大丈夫だろうと自分自身に言い聞かせてはいませんか。
皆さんは「タバコは肺ガンのもとだということは知っているが1箱以内なら大丈夫だろう」と自分自身に言い聞かせているのではありませんか。
確かに喫煙者は非喫煙者の4.5倍程度の発ガン率ですが、喉頭ガンになると何と32.5倍というデータがあります。
タバコのために病気にさせられ、しかも税金を国に払うなんてくやしいじゃありませんか。
まずは禁煙外来にお越し下さい。(当院は日本禁煙学会・日本禁煙医師連盟の会員です。全館完全禁煙にしております。)
確かに喫煙者は非喫煙者の4.5倍程度の発ガン率ですが、喉頭ガンになると何と32.5倍というデータがあります。
又、最近話題になっているアスベストによる肺ガンも喫煙との相乗作用があり、両者が肺に入ってきたら発ガン率が50倍になると言われています。
2005年7月1日にアスベストが禁止されるまで日本は石綿輸入大国でした。私達のまわりはアスベストだらけといってよく、いつ静かな時限爆弾といわれているアスベストが肺に蓄積していっているかわかりません。
ガン以外に心筋梗塞などの心臓病、動脈硬化等、タバコの害悪は数えればきりがありません。よくご存知のことと思います。
これでもあなたはタバコを吸いますか
→でもやっぱり吸ってしまう…
あなたは意志が弱いのでしょうか。
→いいえ そうではありません
タバコ病にかかっている気の毒な患者だからです。
タバコ病とは別名ニコチン中毒(依存症)とも言います。
タバコの3大害悪物質とは、
1) 発癌物質のタール
2)心筋梗塞・脳卒中の一酸化炭素
3) 依存性のニコチン
の3つです。
タバコを吸うとニコチンだけであればまだしも、ガン・心筋梗塞・脳卒中のもとが悪友として一緒にドヤドヤ体に入ってくるのです。本当にこわいことですね。
タバコの依存性
ニコチンは覚醒剤と同じぐらい依存性が高くなかなか手が切れません。なぜでしょうか。
それはニコチンが脳細胞に作用し、快楽物質ドーパミンを放出し、脳が快楽物質をもっと求め続けるからなのです。
ニコチン中毒から逃げる方法 その1
そこでニコチンによく似た形の飲みぐすりを脳細胞にくっつけてやれば、ニコチンは脳細胞にくっつけないので、ニコチン依存症はなおるのではありませんか。
もちろんこのくすりはドーパミン放出が少ないので、依存症になることはありません。このうれしい救世主のようなくすりの名はチャンピックスと言います。
ニコチン中毒から逃げる方法 その2
もうひとつの方法は禁煙テープによる治療です。体の外からわざとニコチンを与えて、脳を満足させてやり、タールと一酸化酸素をシャットアウトすることができれば、良いとは言えませんがまだましですね。(少なくともガンと心筋梗塞・脳卒中にならずに棲むのですから)
そして後から徐々にニコチンの量を減らしてやり、最後はゼロにすれば良いのです。
この為にはニコチンが入ったテープを皮フに貼り、皮フから吸入させます。そして徐々に時間をかけてテープのサイズを小さくしていきます。
ニコチンテープを貼ると脳はニコチンをもらったと満足しますから、タバコは欲しくなくなります。口が淋しい人はアメ玉かチューインガムで充分代用できます。
しかし最近では手軽るさや禁煙成功率の高さから飲みぐすり(チャンピックス)の治療がおすすめです。当院でも飲みぐすりの投薬のほうが圧倒的に多くほとんどの人がタバコから逃げることができました。
チャンピックスの治療について
チャンピックスは脳内でニコチンが作用する部位に対して、部分的にニコチンと同じ働きをすることにより、比較的少量のドパミンを放出させ、禁煙することによる離脱症状を軽減し、タバコを吸いたくなる気持ちを和らげる作用を持っています。
チャンピックスは、ニコチンを含まないため、服用方法も少し異なります。1-3日目は0.5mgを一日一回食後に飲み、4-7日目は0.5mgを一日二回朝夕食後に飲み、8日目以降は1mgを一日二回朝夕食後に飲むという、徐々に量を増やしていく飲み方です。
これは、徐々に減らしていくニコチネルTTSのようなニコチン製剤とは真逆の飲み方ですが、これはニコチンの類似の効果で徐々に身体のニコチンへの依存を減らしていくという考え方のお薬なので、ニコチンが減ってきた後半はくすりの量をかわりに増やす形となります。
長くなってしまいましたね。もう少しだけおつきあいください。
なかなかしぶとい人類の敵タバコに敗けないために、ここでもう一度あなたの頭を理論武装したいのです。
タバコを吸い続けると肺自身の変化はどうなるのでしょうか。カラー写真でご覧ください。
肺は年数と共に真っ黒になってゆくのがおわかりいただけたと思います。最後には酸素吸入なしでは生きていくことができなくなるのです。このような状態をCOPDといいます。
COPDとは…
・原因の90%以上が喫煙
・肺気腫と慢性気管支炎を総称したもので、慢性閉塞性肺疾患のことです。
・日本には、500万人の患者がいると言われています。
・1999年の世界死因6位→2010年には3位になると予想されます。
・初めの症状は起きがけのタン。
・進行すると息切れで生活が不自由になり、酸素急流が必要になることも。
・タバコをやめればすぐに進行がとまり、症状も改善します。
タバコをやめればこんなことにはなりません。
・タバコを吸っていて咳やタンがあればCOPD予備軍です。
・50際を超えると口をすぼめて息をしたり階段で動悸息切れがする。
・70際を超えると酸素吸入がずっと必要になり肺炎を繰り返したりして、だんだん寝たきりに。
・薬で治療したとしても喫煙を続けると肺機能はどんどん低下します。
女性の喫煙者の皆さん、タバコは肌と歯の大敵です。
喫煙によって白髪やシワが増え、実際の年齢よりも老けて見えます。また、タールが付着して歯肉の色がどす黒くなってきます。
お腹の赤ちゃんやお子様にも影響が
気管支喘息・肺炎・中耳炎なども引き起こします。
また小学生の身長低下も見られます。
喫煙するお母さん、あなたの子供はこんなにタバコで影響を受けていますよ。
妊娠中の喫煙は、お腹の赤ちゃんにも影響を与えます。
妊娠中に喫煙していた場合、落ち着きのない子ども、キレやすい子どもになりやすい傾向にあります。また、知能指数の低下も見られます。
妊婦さんも赤ちゃんのためにタバコのことを考えてみませんか。
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