|
新しい禁煙治療薬登場!!
これまではニコチンパッチ(ニコチネル)を使用することがほとんどでしたが、新たに禁煙の飲み薬ができました。
ニコチン依存症は病気です。ニコチンの依存性は麻薬にも劣りません。
タバコの依存症はニコチンが脳細胞に作用し、快楽物質ドーパミンを放出し、脳が快楽物質をもっと求め続けることにより生じます。
ニコチン依存症に有効な2つの作用が禁煙効果を高めます。
そこでニコチンによく似た形のチャンピックスを脳細胞にくっつけてやれば、ニコチンは脳細胞にくっつけないので、ニコチン依存症はなおるのではありませんか。
もちろんチャンピックスはドーパミン放出が少ないので、依存症になることはありません。
チャンピックスの使用により、65.4%の喫煙者が禁煙に成功しました。
チャンピックスはニコチンを含まない、1日2回12週間投与する経口薬です。
禁煙治療(保険診療)における、薬剤関連費※1を除く、 患者さんの負担額は5千円程度です。
※1 <院内処方>処方料、調剤料、薬剤料 <院外処方>処方せん料、保険薬局が算定する調剤基本料、調剤料、薬剤料等
※2 2008年1月現在。実際は全費用の3割を10円単位で四捨五入。
※3 禁煙のみを目的に、75歳未満の人が診療所で治療を受けると仮定。再診料には外来管理加算(52点)を含むと仮定。
(注)他の疾患の治療に合わせて禁煙治療を受ける場合、初診料および再診料については重複して支払う 必要はありません。
TDSとブリンクマン指数により、ニコチン依存症は容易に診断できます。
※クリックで拡大します
各禁煙補助薬の副作用対処法
|
副作用 |
対処法 |
ニコチンパッチ |
皮膚の発赤や痒み |
貼る場所を毎日変えるよう指導。抗ヒスタミン剤やステロイドの外用剤を必要時投与。水疱形成など皮膚症状が強い場合は使用を中止し、他剤の使用や禁煙補助薬なしでの禁煙を検討。 |
不眠 |
貼り替えている時間を確認し、朝起床時に貼り替えるように指導。それでも不眠が見られる場合は、朝貼って就寝前にはがすよう指導。 |
ニコチンガム |
口腔内・咽頭刺激感、 嘔気、口内炎、 腹部不快感 |
かみ方を確認し、正しいかみ方を指導。症状が強い場合は、他剤の使用や禁煙補助薬なしでの禁煙を検討。 |
バレニクリン |
嘔気 |
飲み始めの1〜2週で最も多いことを説明。対処法としては飲水や食後服用を徹底させるとともに、必要に応じて標準的な制吐剤を処方するか、用量を減らすことを検討。 |
頭痛、便秘、不眠 異夢、鼓腸 |
標準的な頭痛薬、便秘薬、睡眠薬を処方するか、用量を減らすことを検討。 |
ニコチンパッチとバレニクリンの価格比較
|
ニコチンパッチの場合※4 |
バレニクリンの場合※4 |
| 費用
| 自己負担額 (3割負担として)
| 費用
| 自己負担額 (3割負担として)
|
初診料 + 再診料※1 |
7,620 円 |
2,286 円 |
10,080 円 |
3,024 円 |
ニコチン依存症管理料 |
9,620 円 |
2,886 円 |
9,620 円 |
2,886 円 |
院外処方せん料※2 |
2,040 円 |
612 円 |
4,080 円 |
1,224 円 |
禁煙補助薬※3 |
20,730 円 |
6,219 円 |
37,660 円 |
11,298 円 |
計 |
40,010 円 |
12,003 円 |
61,440 円 |
18,432 円 |
※1 |
禁煙のみを目的に、診療所で治療を受けると仮定。再診料には外来管理加算(52点)を含むと仮定。 (注)他の疾患の治療にあわせて禁煙治療を受ける場合、初診料および再診料については重複して支払う必要はありません。 |
※2 |
禁煙補助薬のみ処方されると仮定。 |
※3 |
禁煙補助薬を標準的な用法・用量で使用すると仮定(ニコチンパッチは8週間、バレニクリンは12週間)。薬剤料のほか、調剤料などが別に必要。 |
※4 |
上記費用は2008年4月に仮定された診療報酬点数に基づいて算出。実際に支払う自己負担額は、受信日毎の合計額の端数を10円未満で四捨五入した額になります。 |
禁煙補助薬の選択と説明
現在わが国で入手可能な禁煙補助薬としては、ニコチン製剤として、医師の処方箋が必要なニコチンパッチと、処方箋なしで薬局、薬店で購入できるニコチンガムがあります。
また、飲み薬としてα4β2 ニコチン受容体部分作動薬のバレニクリンが利用可能です。
ニコチンパッチやニコチンガムを用いると、禁煙率が約2 倍高まります (コクランレビュー: Stead, 2008)。
また、ニコチンパッチやニコチンガムの使用期間中は、禁煙後の体重増加の原因の一つであるニコチン離脱症状としての食欲亢進を抑制する効果があり、禁煙後の体重増加の遅延ならびに抑制効果が期待できます。
一方、バレニクリンを用いると禁煙時の離脱症状だけではなく、再喫煙時の満足感も抑制され、禁煙率が約3 倍高まります (コクランレビュー: Cahill, 2007)。
|
|
|
|